| 2024/09/21(Sat) 11:17:34 編集(投稿者)
今週restさんが紹介した4曲、Cry me a river以外は知っていました。どれも有名ですからね。ただ、The Shadow of Your Smileは曲を聴くまでは何の曲かわかりませんでした。映画「いそしぎ」のテーマ曲なんだけれども、曲名は別にあったんですね。
この中で最もよく知られているのは多分「いそしぎ」でしょうが、ボクが聴こうと思って聴いたのは「So What」です。というのも一時期マイルス・デイヴィスに凝ったことがあったからで、何故凝ったのかというと、最初は彼が編み出した「モード奏法」に興味を持ったからです。それで、解説書に載っていたアルバム「Kind of Blue」に収録された「So What」やアルバム「Milestones」に収録の「Milestones」を《分析的》に何度も聴きました。
元来、《分析的》に聴くということはあまり好きではないでのすが、モード奏法とそれまでのビバップとの明確な違いがどうもよくわからなかったのです。
モード奏法(モードジャズ)については沢山の解説があります。モード奏法とそれまでのビバップの違いをひと言でいうなら、ビバップがコード進行重視、それに対してモード奏法は旋法(モード)重視、とよく書いてあります。しかし、so whatにコード進行がないかと言えば、あります。Dm⇒E♭m⇒Dm⇒E♭m・・・です(但し3和音ではなく□x:x=7,9,11,13etc.)。so whatにはこの二つのコードしかありません。ですから一つのコードが相当長い時間続きます。同一コードの中で旋法の特色を出しつつ好きに演奏する(これが難しい)訳です。
ところで私たちは長い時間コードが変化しない曲を知っています。ラベルのボレロです。この曲は最後の数小節ホ長調になる以外、ずっとハ長調です。
ドリアン旋法について 下の楽譜は7つの旋法を表したものです。旋法というのはピアノの白鍵で作られる音階のドから上のド、レから上のレまでの様に作られた音階のことです。各音階を比べると微妙に隣同士の音のインターバル(全音か半音か)が違います。右側の音階は全ての旋法をピアノのドの音から書いた譜面で、どこの音程が他の旋法と違うかを示したものです。
so whatはDマイナーのドリアン旋法が使われています。キーはDマイナーですが、マイルスが最初に吹く音はB(ドイツ音名でH、ドの半音下)です。これが斬新ということなのでしょう。 Dマイナー(ニ短調)はシとミにフラットが付きます。B♭がニ短調の元々の構成音なのに、いきなりBが鳴るので革新的なのです。 しかしドリアン旋法の構成音はB♭ではなくただのBです。これを3度和声で表示するとDm13になります。3度和声では物凄く遠い音なのに、ドリアン旋法で解釈すると構成音なのです。
??? 一体ボクは何が書きたいのでしょう?自分でもわからなくなってきました。2000字を越えるレポートでも書くつもりなのか???
一旦、筆を置きます。
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