| 免疫というのは本来、体に侵入する外敵(細菌やウィルス)に対する防御機能である。
ところがこの機能が過敏に反応してしまうと本来は攻撃対象ではない自己に対して有害に働き膠原病やアレルギーなどの自己免疫疾患となる。
免疫は身体的な機能であるが、こういう仕組みは精神にもある。
適度な反省は自己をより道徳的に高めたり成長の糧となるが、過度な反省はストレスとなり自己嫌悪とか自己否定などマイナスに作用してしまう。
他者への配慮や気遣いは優しさや思いやりとして表れれば人間関係の潤滑油になるが、これが行き過ぎるとストレスとなり思い過ごしや勘繰りから疑心暗鬼に陥り人との関わりに支障をきたしてしまう。
仏教には中道の教えがある。
如来の目が開けるでもなく閉じるでもない半眼であるのがその象徴であり、本来は断・常の二見や有・無の二辺を離れる不偏の教説であるが、どちらかの極端に偏りことなく中ほどの道を模索せよという教えとして日常生活にも有益だと思う。
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