| 2022/04/07(Thu) 09:34:44 編集(投稿者)
具体的な例で2階定差方程式を解いてみよう。
Yt+2Yt-1−8Yt-2=7 (Y0=5 ,Y1=3とおく) ………(1)
2階同次定差方程式は
Yt+2Yt-1−8Yt-2=0 ………(2)
(2)の特性方程式はX^2+2X−8=0 これの解は(X+4)(X−2)=0よりX=−4とX=+1
(2)の一般解はYt=K1・(−4)^t+K2・(+1)^t (K1とK2は任意の定数) Yt=K1・(−4)^t+K2 ………(3)
(1)の特殊解はYt=Yt-1=Yt-2より
Yt+2Yt−8Yt=−5Yt=7 Yt=−7/5 ………(4)
(1)の一般解は(3)+(4)より
Yt=K1・(−4)^t+K2−7/5 ………(5)
Y0=5 ,Y1=3なのでK1とK2を特定すると
(5)よりY0=K1+K2−7/5=5 ………(6)
Y1=(−4)K1+K2−7/5=3 ………(7)
(6)と(7)より連立方程式を解くとK1=2/5 ,K2=6
これを(5)に代入して
Yt=(2/5)(−4)^t+23/5
これが(1)の一般解である。
加速度原理については [Yt=t期の国民所得 、Ct=t期の消費 、It=誘発投資 、At=独立投資] とすると
Yt=Ct+It+At ………(8)
限界消費性向をcとすると(消費は前期の所得に依存)
Ct=cYt-1 ………(9)
誘発投資Itは消費の増加分に比例するので(βは加速度係数という)
It=β(Ct−Ct-1) ………(10)
(9)を(10)へ代入すると
It=β(cYt-1−cYt-2) =βc(Yt-1−Yt-2) ………(11)
(9)と(11)を(8)へ代入すると
Yt=At+c(1+β)Yt-1−βcYt-2
この2階定差方程式を解けばよい。
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