| 6月2日のETVで元連合赤軍兵士へのドキュメンタリーをやっていたが興味深
いものだった。
かれらは今日の若い世代に見られるような無気力主義とは対照的で、ある意味誠
実かつ真剣な秀才たちだった。そして当時の自分たちの誤りを認め、自分たちは「
人民」とか「国家」とかいういわば幻想に踊らされていたのだということを述懐し
ていた。またスナックを営むある元兵士は大学生の客から当時のことを話すことを
求められると快くそれに応じ、学生たちも畏敬の目をしつつそれに聞き入る風だっ
た。かれらは決して今日の引きこもりが転じて包丁を振り回す輩と同じような異常
性格から来るテロリストではない。かれらは時代に翻弄されたいわば犠牲者だった
のだ。
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