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No23718 の記事


■23718 / )   臍の緒
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2022/06/04(Sat) 14:30:27)
    「野生の思考」と「近代西洋人の思考」について(と思われる)、メルポンのにも書かれてあったのでその一部を書き写して見ます。

    『メルロ=ポンティ・コレクション』モーリス・メルロ=ポンティ中山元編訳
    っていう本のなかに、
    政治と歴史について
    歴史の理論のための資料p220−
    と題してあって、

               ***************
    ‥‥‥
    p228ルカーチは、現在から出発して、全体性の視点に到達しようとする。そしてこの視点は「経験的なものの全体性」としてしか現れない。資本主義を「合理化」として理解するというウェーバーの直観を維持しながら、ルカーチはこれを精密にし、前資本主義的な過去とポスト資本主義的な未来に向けて発展させ、これを不動の本質の直観ではなく、プロセスの直観として理解することで、この見方に生気を与える。

    前資本主義的な文明に対して、資本主義は社会の現実化を示す(Vergesellschaftung der Gesellschaft)。いわゆる原始的な文明においては、集団的な生はある部分では想像的なものであり、経済的な解釈が可能な事実の間に、間隙と〈世界の間〉が存続し、これを神話が満たす。この神話は「イデオロギー」ではなく、発見すべき経済的な現実を覆い隠すものではなく、固有の機能をそなえている。こうした社会はまだ自然と社会を結ぶ「へその緒」を断ち切っていないからである。資本主義の社会は、このへその緒を切ったのであり、これによって社会的なシステムの統合が実現される。社会システムは、脱神話化され、脱魔術化され、資本主義の社会として、そして資本主義によって、さまざまな力の単一の場に組織される。そして、その社会の総体をその真理のうちに知っている解釈が、自ら提示される。しかし社会の現実化は、ある内的な障害によって妨げられる。システムは社会全体の生を理論的にも実践的にも制御できない。これによって全般的な判断が下されるのを避けるために、このシステムは自らを社会の動力学の過渡期な状態としてではなく、社会的な世界の永遠の構造として提示する。そして社会についての意識の土台となってきた客観的な知へと向かう運動も、客観主義と科学主義へと凝固してしまう。社会科学の挿話(エピソード)は、資本主義的な文明をその人間的な起源から切断する「物象化」*の一般的なプロセスの一つの側面にすぎない。この物象化のために、商品と市場経済の交換の法則がカテゴリーとしての価値をもつようになる。ルカーチはプロレタリアート*のうちに、素描されただけの社会を完成へともたらすことのできる階級を見いだす。実際にプロレタリアートは、物象化が極限まで進んだものであり、これを絶対的に拒否するものである。そして事実においても権利においても、真なる「社会プロセスの核心」に位置するものである。プロレタリアートは、本当に〈社会〉である社会、すなわち透明で、内的な区分けがなく、階級のない社会を作り出すことができ、これを担うことができる。プロレタリアートが権力を掌握すると、固有の形態のうちに絡めとられない生産形態、社会とすべての歴史の真の認識の条件が生まれるわけである。新しい社会は、闘いのうちにおいて利用した論争的な概念を乗り越えるものとなる。ルカーチはその一例として、史的唯物論がその機能と意味を変えるだろうと明記している。経済と歴史の並行論は、歴史的な資本主義時代においては、歴史が経済によって説明されることを意味していたが、ポスト資本主義の社会においては、知の自由な発展と、絡めとられるもののなくなった生産形態を同時に意味するものである。
    …‥
                **************

    ここに出てくる【前資本主義的】【原始的な】を、わたしこれ「野生の思考」ってして見たのね。
    メルポンはマルクスのについても記述してるんだけど、それはここでは話題にしない。

    *「物象化」っていうの、ネットで調べてら、
                ・・・・・・・・・・・
    「物象化」 Versachlichung ドイツ語
    人間の形成する社会関係およびそこに参与する主体が、ある一定のメカニズムを介してあたかもモノのように立ち現れてくる現象を表す用語。一般に、物化Verdinglichung(ドイツ語)ないし物象化とよばれているものは、およそ次の三つのレベルに整理できる。
    (1)人間そのものの物化。これは人間が奴隷商品とか機械体系の一部として繰り込まれているような事態をさす。
    (2)人間行動の物化。諸個人の自由意志ではどうにもできなくなっている人の流れとか、群集化された人の動きとか、行動様式の習慣的固定化のように、自己の行動が個々の人間ではコントロールできないという意味で物とみられる。
    (3)人間の能力の物化。人間の精神を物的に定在化させたものとして考えられている芸術作品や、投下労働価値説でいう商品価値などがこれにあたる。
     K・マルクスは『資本論』において、人間と人間の共同的関係が物の性質のように倒錯視されたり、人間と人間との共同的な関係が物と物との関係であるかのように倒錯視される現象を問題にした。人間と人間の関係といっても、それは人間的対象活動における協労関係であり、それがある屈折を経て物の性質や物と物との関係であるかのように仮現する事態をさす。このような事態がなぜ、またはいかにして生ずるかについてを歴史の法則性として把握するのがマルクスの物象化論である。
                ・・・・・・・・・・・
    *「プロレタリアート」も意味わかんなかったから、ネットで調べたら、
    〔階級としての資本家,すなわちブルジョアジーに対立する概念で,資本主義社会において,生産手段をもたず,みずからの労働力を資本家に売ることによって生活する階級としての労働者をさす。〕
    ってあった。
    わたしプロレタリアートだったのね。

    【原始的な文明においては、集団的な生はある部分では想像的なものであり、経済的な解釈が可能な事実の間に、間隙と〈世界の間〉が存続し、これを神話が満たす。】
    こういうところが「野生の思考」なのかな?
    でもこういうのって人間の原初的で普遍的なものかもしれない。

    人間と自然との「へその緒」−―なんかおもしろい表現があったので書いときました。

    ふと思ったんだけど、臍の緒のDNAってどうなってるの?お母さんの?赤ちゃんの?
    でネットで調べて見たら、
    胎盤までが赤ちゃんの、みたい。だから、臍の緒のDNAは赤ちゃんの。
    なるほど〜。
    ってすると、お母さんの(子宮壁)と胎盤の関係はどうなってるのかしら?
    自と他の境界ね。
    あ、話しそれるからやめとく。

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