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No19835 の記事


■19835 / )  パニチェさんへ
□投稿者/ ザビビのふくろう -(2021/12/11(Sat) 17:59:57)
    2021/12/11(Sat) 18:03:19 編集(投稿者)

    パニチェさん
    ******************
    T: 5.63 私は私の世界である。(ミクロコスモス。)
    T: 5.631 思考し表象する主体は存在しない。もし私が「私が見出した世界」という本を書くとすれば、そこでは私の身体について報告がなされ、またどの部分が私の意志に従いどの部分が従わないか、等が語られねばならないだろう。即ちこれが主体を孤立させる方法であり、むしろある重要な意味で主体は存在しないことを示す方法なのである。というのもこの本では主体だけが論じることのできないものとなるであろうからである。
    T: 5.632 主体は世界に属さない。主体は世界の限界である。
    T: 5.633 世界の中のどこに形而上学的主体が認められるのか。
    T:5.641 それゆえ、哲学において、非心理学的に「私」を論じうる意味は確かにある。「私」は、「世界は私の世界である」ということをとおして、哲学に入りこむ。哲学的な「私」とは、人間ではなく、人間の身体でもなく、心理学が扱う人間の心でもなく、形而上学的な主体であり、世界の一部分ではなく、限界である。
    ***************************
    >論点は上記の「私」と形而上学的主体が同じか否かだと思います。
    >私は異なる根拠として5.61にも『論考』にも多く使用されている「我々」、一人称複数代名詞によって写像理論が導かれ説明されているということを主張しています。
    >これに反論していただくことが次の議論展開になると考えており、多少直近のレスはお互いの主張の繰り返しで、堂々巡りになっているように思います。

    わかっていますよ^^
    ちゃんとしたその点についての説明は次にするとして、その前に、「それでもちょっとなあ…」と思う点について、言わせてください(笑)

    っていうのはね、T:5.641で、
    @ 「世界は私の世界である」ということをとおして、哲学に入りこむ。 
    A 哲学的な「私」とは、人間ではなく、人間の身体でもなく、心理学が扱う人間の心でもなく、形而上学的な主体であり、世界の一部分ではなく、限界である。

    って書いてあるわけでしょ?
    だったら、写像理論云々の前提を一度横に置いて、読んでもらえませんかね?
    で、フツーに読めば

    >論点は上記の「私」と形而上学的主体が同じか否かだと思います。

    とあなたは言うけど、同じだとしかとりようがないと思うんですけど、ね。
    横に置いても、読めませんか?
    それとも、横に置けないかな?(笑)

    これ、ロムしている皆さんの意見もぜひ聞きたいので、どなたかレスいただけないでしょうか?

    ****************
    ということで、パニチェさんとの争点となっているポイントを含めて、
    永井の『ウィトゲンシュタイン入門』批判の形でなるべくわかりやすくまとめてみたいと思います。対象とするのは、同書における『論考』の独我論に関する説明です。
    この本を持っている方は、ぜひとも議論に参加していただきたいので、よければお願いします。
    ちょっと時間がかかるかもしれませんが、ご了承ください^^
    ************************

    PS:ああ、編集で新たに付け加わりましたね。

    >上記のどの「私」が形而上学的主体とイコールで、どの「私」が一人称代名詞の「私」でしょうか。
    >それとも上記の全ての「私」が形而上学的主体ということですか?

    「思考し、表象する主体」以外は、すべて形而上学的主体(=《私》)です。

    ちなみに、
    No19832
    >少し表現しにくいのですが形而上学的主体は世界に属さないから世界と言語を写像として捉えらる、写像理論たらしめる形而上学的主体ではある

    という解釈は、飯田隆先生が著書『ウィトゲンシュタイン』(106頁)で根拠薄弱であると認めつつ提出した考え方と同じもので、野矢先生も、無理筋だと述べた(「『論理哲学論考』を読む」(214頁))の考えですよね。
    そして、それを永井の〈私〉とみなさないのであれば、それは永井が否定する超越論的主観ということになります(『ウィトゲンシュタイン入門』(81頁)が、それでいいんでしょうか?

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