| こんにちは、floraさん
>本日から冬時間になりました。これからターボで昼が短くなりんす。 4時半頃日の入りですか? 懐かしいような・・・
>テンポ(?)も多少ちがいますよね。オリジナルのmoderatoと改訂版のallegro moderato、感覚的にはどのくらい違うんでしょうか? これについては、言いたいことがあります。音楽用語としてのModeratoとかAllegroは速度記号ということになっています。しかしこれは本来表情記号と言うべきものなのです。floraさんは「テンポ(?)」と「?」を書かれています。その慧眼に祝福あれ!
Moderatoは「中くらいの速さ」、Allegroは「速く」ということになっていますが、本来はModeratoは「中庸に」、Allegroは「快活に(あるいはその近辺の意味)」という意味です。「速く」というのはAllegroの一要素、と言うか、速く弾いたらAllegeroの感じが出せるかも知れない、位の意味に取っておいた方が良いと思っています。
確かにメトロノームでは速度とAdagio、Lento、Allegro、vivace、prestoといった言葉が強く結びついています。が、大きな弊害だと思います。prestoは文字通り「速い」ですが、vivaceは「性急に」のような意味があり、安定感のある「速く」ではなく何か焦っているようなニュアンスがあります。
で、ModeratoとAllegro Moderatoの違いですが、普通に考えればModeratoに速いという意味のAllegroがついているAllegro Moderatoの方が速いのでは?と思ったりしますが、ここに書かれている「四分音符=数字」表示ではModeratoの方(オリジナル版)が速くなっています。
この辺り、音楽の奥深さというか適当なところというか・・・です。少し話が道に逸れますが、ハイドンのニ長調のチェロコンチェルトの第一楽章はAllegro Moderatoです。拍子は4分の4拍子なので、普通に考えると四分音符単位で拍子を取りそうなものですが、この時代のAllegro Moderatoは八分音符でカウントします。何音符でカウントするか?これは重要な問題です。何しろテンポが2倍(あるいは半分)違ってくるからです。結果として進行性を持たせつつゆったりとした流れをつくることになります。
閑話休題
バルトークのAllegro Moderatoはどのように演奏するか?この時代は勿論四分音符でカウントします。ボクなら一度楽譜に書いてある四分音符96〜100をメトロノームで弾いてみます。「ああ、このくらいのテンポか」と大体のテンポ感覚がわかったらその後は「やや快活に、でも中庸に」になるように練習します。具体的に言えば、「普通の感じでやや元気よく」かなあ。
音楽ってホント適当、よく言えば「演奏者を信じて解釈を委ねる」です^^
=== >オリジナルにもティンパリが入るんでしょうか? オリジナルはチェロ・バスのピツィカートです。チェロのhalf pizz.は人数のことです。 しかも改訂版には注意書きがあって「ティンパニへのキューはソロヴィオラが出す」となっています。
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