| 40年前の当時をリアルタイムで生き抜いた学者達は、ポストモダンが終わったとは決して言わない。
私もその思想に与している。
思想を先導した思想家達が鬼籍に入っただけで、ポストモダンは連綿と今に続くというのが、私の実感である。
ポストモダンの最大のキーワードの一つ、「システム」は、システム論として、現在でも無くてはならない方法論であるし、ダイバーシティ(多様性)が思考の基軸である現代に、ニーチェの「遠近法」や、デリダの「差延」を見ることは容易であろう。
このパースペクティブの多様性は、現在に於いてますます猩獗(しょうけつ)をきわめている。
ゲーデルの不完全定理の帰結による、公理系の任意性は、現在も不変の意味を持っている。
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