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カント先輩と二直線からなる図形の謎3
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□投稿者/ うましか -(2023/02/07(Tue) 20:05:24)
| 2023/02/07(Tue) 21:20:37 編集(投稿者)
pipitさん、こんばんはー(・∀・)
No.29212,29395
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◇ A220/B268 〔熊野純彦訳,p.272参照〕
・二直線によって囲まれた図形という概念中にはいかなる矛盾も存在しない。 ・二直線とその交叉という概念のうちには、図形を否定するなにものもふくまれていないからである。
→ そうした図形の不可能性は、概念自体そのものにとづくものではなく、空間中での図形の構成、つまり空間とその規定という条件にもとづいている。
※そのような条件がたほうふたたびその客観的実在性を手中にする、いいかえるならば可能な事物にかかわるのは、その条件が経験一般のア・プリオリな形式をうちにふくんでいるからである。
【原典の該当箇所】 ・https://www.gutenberg.org/cache/epub/6342/pg6342.html より
>So ist in dem Begriffe einer Figur, die in zwei geraden Linien eingeschlossen ist, kein Widerspruch, denn die Begriffe von zwei geraden Linien und deren Zusammenstossung enthalten keine Verneinung einer Figur; sondern die Unmoeglichkeit beruht nicht auf dem Begriffe an sich selbst, sondern der Konstruktion desselben im Raume, d.i. den Bedingungen des Raumes und der Bestimmung desselben, diese haben aber wiederum ihre objektive Realitaet, d.i. sie gehen auf moegliche Dinge, weil sie die Form der Erfahrung ueberhaupt a priori in sich enthalten.<
◇ A291/ B348 〔熊野純彦訳,p.208参照〕
・二辺からなる直線図形〔というじぶんに矛盾する概念(の対象)は無であり、〕(は)不可能である
→じぶんに矛盾する概念の対象は、無である。そうした概念は無であり、不可能なものであるからである。たとえば二辺からなる直線図形のようなものである。
【原典の該当箇所】
>Der Gegenstand eines Begriffs, der sich selbst widerspricht, ist Nichts, weil der Begriff Nichts ist, das Unmoegliche, wie etwa die geradlinige Figur von zwei Seiten, (nihil negativum).<
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現時点では、「二直線に囲まれた図形」(A220/B268)も「二辺からなる直線図形」(A291/ B348)も、その前後の記述からすると、ともに不可能なものだとカントは考えていたのではないかと、うましかには読めます(;´・ω・)
ただし、前者においては、その不可能性の理由として「空間中での図形の構成」があげられ、後者では、「じぶんに矛盾する概念は無である」からだとされます。ところで前者では、(二直線によって囲まれた図形という)概念中にはいかなる矛盾も存在しない」とあり、これが、後者と、まさに矛盾しているとおもわれる記述なのだぁ!!!(/・ω・)/ということなのかな〜(゚Д゚;)
ただ、ここでうましかは謎沼へ(/・ω・)/ア―レ―
A220/B268と、A291/ B348は、もちろん異なる文脈であらわれるわけですが、はたして、
・「二直線に囲まれた図形」 ・「二辺からなる直線図形」
をとおして、カントが同じものをみていたのか。。。
(続く、、、のか?(;´・ω・)?)
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