| レヴィ=ストロースは、感覚にも論理性があり、知性が内在していることを認識していた。 そして、アマゾン奥地の先住民社会でも、生態系のすべてが人間に語りかけてきて、先住民は、そのメッセージを、コードを使い解読し、それらを分類して体系を作っている、ということを考察した。
コードとは。意味を伝達するメッセージを成立させる規則の全体。
先日書いた「近親婚の禁止」が普遍の構造であることをレヴィ=ストロースが考察したという話に戻ると・・・。
「婚姻」という〈コード〉には、「女性」「男性」という〈記号〉がついている、コードを成立させる要素としての〈記号〉ということになるのだろう、と今のところ暫定的に考えている。
レヴィ=ストロースは、現地人が用いるこのような知性を「具体の論理」と呼んだ。 それは、価感覚的なものと知的なものの二つが結合した論理。
現代人のように抽象的な概念によって理解していこうとするのではなく、感覚的な能力を総動員しながら世界を知的に認識していく。
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