| たーぼーさん、こんばんは。
レスありがとうございます。それにしても、独りよがりを打破する現象学的還元は 大切ですね。
私たちの認識は、目に見えるものや感覚器官によって知覚・認識できるものが客観的な実体としてに存在すると思っています。 フッサールは、これを「自然的態度」と呼びました。
ところが、そんな客観的な世界が本当にあるかどうかは、確かめようがありません。というより、そんな世界はないと言えます。
このように、実は客観的実体や客観的事実というものは存在せず、あるのは、自分から見た認識主体による対象(生活世界)への志向性による主観的な解釈だけです。
つまり、自分の意識が何を求め志向しているかによって、対象(生活世界)の認識が異なって見えて来るのです。
このように、認識対象が自分の主観に、どうして、そのように立ち現われてくるのか、その背景や条件や理由を考え確信の成立の条件と構造を問うのが現象学的還元です。
そのためにはまず、自然的態度で立ち現われてくる確信を取り払って保留する。
これはカッコに入れると表現されエポケー(判断中止)と言われます。
志向性というバイアスに支配された意識の世界によって色づけられた認識は、 他者と共通のものではなく、自分独自の認識であるということが分かり、 さらにはなぜ自分がそのように認識したかということを客観的に理解することが できます。
このように判断中止(エポケー)し現象学的還元を行うことで、自分にとって固定化された癖や習慣から一歩引いて、物事を認識することが可能となります。
自らの固定観念を打破して創造的な視点を得るためにも現象学的還元は、有効だと思います。
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