| 2020/10/18(Sun) 06:57:47 編集(投稿者)
中断していた『野生の思考』を少しずつ再開していこうと思う。 また、途中で別の話題に行くこともあるかもしれないけれど、それはそれで。
レヴィストロースは、先住民の野生の思考と現代の科学的思考を対比させて、先住民の思考を「呪術的思考」と呼んだ。 しかしこれは、科学と呪術を対比対立させるものではなく、呪術と科学が用いている知的操作は本来同一のものであり、新石器時代の呪術により蓄積された知識が近代科学を生み出したと考えた。
今ここで、新石器時代の呪術とはどういうものだったのか?までを具体的に明らかにしようとは思わず、レヴィストロースが考えたことをそのまま受け止めておくに留めようと思う。 しかし、言わんとすることは伝わっては来る。 新石器時代というのは、土器、織物、農耕、動物の家畜化などの文明を作る諸技術を人類がものにした時代と言われるそうで、言わば、収集生活から創造形の生活に転換した時代なのだと思う。 そこで使われていた創造を可能にする技術や神話を総合して、「呪術的思考」とレヴィストロースは呼んだのだろう、と考えてみる。
補足。 呪術的思考、それから、その呪術的思考と関わるブリコラージュについて、goodな考察をされているブログを発見したので、理解のための参考にさせていただき、次回、もう少しまとめたい。
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